議会答弁書の文例と書き方|公務員の公文書の作り方
議会答弁書の作成は、公務員の文章力が試されるシーンです。
議会答弁書は、担当職員や係長が作成し、それを管理職が修正して仕上げることが一般的です。
作成する際に大切なことは、議員からの質問にきちんと正対することです。
住民の信託を受けた議員からの質問は、住民からの質問と同義であり、その答弁は住民に向かって行われることにもなります。
議員からの質問の趣旨をおさえ、漏れなく作成するのがコツです。
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議会答弁書の文例
【質問要旨】
災害時、多くの市民が避難する学校避難所の運営については、行政だけで対応することが難しいものと思われる。市はどのように考えているのか答弁を求める。
【答弁書】
台風や大雨、地震に対する地域防災につきましては自助・共助・公助という三つの活動パターンを適切に組み合わせて対応していくことが重要です。
まず「自助」は、自らの命は自らが守るという信念のもと、備える、避難する、逃げるという判断を適切に行いながら行動することになります。
次に「共助」は、行政に頼らずに地域の皆さんがお互いに助け合う地域コミュニティの理想形であるとされており、ご質問にあります学校避難所の運営にも当てはまる信念であると考えております。
学校避難所の運営にあたりましては、「公助」という力強い支えがあってこそ住民が安心して避難生活を送れることになりますが、地元町会の皆さんや避難した方々が主体的にその運営を担っていただくことが大変重要であると認識をしております。
その上で市といたしましては、自力で避難することが困難な住民への対応や二次被害を抑えるための取組など、住民の生命と財産を守るための活動に全力を傾注してまいる所存でございます。
このように答弁の先に住民がいることを念頭に、その方向で答弁書を作成します。
議会答弁書作成の際は、質問した議員だけでなく議場にいる全議員を意識することも重要です。
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