文書を保存してから管理までの流れ

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文書を保存してから管理までの流れ

紙文書も電子文書も統一の基準で管理していますが、書庫管理などの実物の移動や管理を行うのは紙文書になりますので、ここでは紙文書の管理を中心に説明します。
文書はその利用段階に応じて管理がなされます。文書の利用段階は大きく分けて、現用段階(実際に処理を行ったり、参照したりする段階)と非現用段階(処理が終わり、特別の場合を除いて参照することはない段階)とがあります。
現用段階を過ぎた文書は、保存期間が満了するまでの間、文書庫等で管理をします。
すべての文書を事務室で保管すると、執務スペースを圧迫するためです。

 

1 事務室での管理
通常、文書は、現年度及び前年度のものを最も多く利用し、それ以上年数の経過した文書の閲覧頻度は急激に低下します。
そのため、執務室内には原則として現年度と前年度の2年間分の文書を置き、それ以前の文書については文書庫に引き継いだり、各課の管理する書庫に移し替えます。
事務室内においては、キャビネットの上段に現年度の文書、下段に前年度の文書を置きます。

 

2 文書庫における文書管理
前々年度以前の文書については、原則として文書庫に移します。
この原則を守るためには、文書庫に置かれた文書の所在が、正確に管理されていなければいけません。
文書庫に移してしまうと所在場所が容易に分からなくなってしまうような仕組みでは、重要な文書や後から参照する文書は、文書庫に移せなくなってしまうからです。
そのため、文書庫で管理をする場合には原則として「文書係への引継ぎ」という手続を踏みます。
ただし、例外として、文書係への引継ぎを行わずに、各課の管理する文書庫等で管理する場合もあります。
その場合であっても、同じルールに基づき各課で所在の管理を行わなければなりません。

 

(1) 文書庫管理の重要性
文書庫に置かれた文書は、執務室内にある文書と違い、その存在が目に付きません。
きちんと決められたルールに基づいて管理していないと、長い保存期間が経過するうちに、そのような文書があることを、主管課すら分からなくなってしまうということがあります。
特に、組織改正などあったときに新しい組織にきちんと所属換えを行っていないと、管理組織不明の文書が文書庫に放置されてしまうことになります。
文書の管理は、「そのときの担当者が分かっていればいい、探せればいい」ということではなく、将来にわたって、誰もが分かるように、決められたルールに基づいていなければなりません。

 

(2) 「引継ぎ」による集中管理
文書庫にある文書の所在を正確に把握し、そして適切な管理を行うためには、決められた方法で正確に目録化され、所在場所が管理されていること、所属年度・保存期間ごとに指定の箱に収まっていること等、将来にわたる正確な管理のための手続が必要です。
また、文書庫から容易に取り出して保存場所を変えることができるような仕組みでは、やはり適正な管理はできません。
そのため、文書庫に移す段階においてルールにのっとっていること、そしてその後の持出し等をチェックできる仕組みが必要です。
文書庫にある文書を文書係が集中して管理するのはそのためです。

 

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3 年度切替え時の作業
文書事務は、日々行われるものですが、保存管理の単位は原則として年度単位であるため、年度末・年度始めには、新しい年度の準備をしたり、過去の文書を事務室から文書庫に移したりといった、日常とは違う作業が必要になります。

 

(1) 新しい年度の準備
ア 行政文書分類基準表の見直し
行政文書分類基準表は、文書を管理していくための基準です。新しい年度のフォルダを作成する前には必ず見直しを行い、文書管理責任者が決定します。
年度内であっても必要があれば見直し、同様に文書管理責任者が決定します。

 

イ 新年度用フォルダの作成
新年度の文書が発生する前に、新年度文書用のフォルダを準備します。
文書管理システムにフォルダの目録情報を作成するだけでなく、紙の文書が発生する場合には、その紙文書を現実に収納するための物理的なフォルダも合わせて作成します。

 

(2) 前年度以前文書の整理
ア 置き換え
それまでキャビネットの上段に入っていた文書を、下段に移すことを「置き換え」といいます。

 

イ 移し替え
それまでキャビネットの下段に入っていた文書を、引継ぎ以外の場合で文書庫等の他の場所に移すことを「移し換え」といいます。

 

ウ 引継ぎ
それまでキャビネットの下段に入っていた文書を、文書保存箱に詰めて、文書係が管理する文書庫に移動することを、「引継ぎ」といいます。

 

(3) 保存期間満了文書の整理
その年度で保存期間が満了する文書については、廃棄するのか、保存期間の延長を行うのかを判断します。廃棄や、保存期間の延長は、文書管理責任者が決定します。
これは、執務室内にある文書だけでなく、引継ぎ済みの文書についても同様です。

 

(4) 文書の所属換え
組織改正により、文書の管理組織が変更になる場合には、過去に発生して保管してある文書についても、その管理組織を変更する必要があります。
存在しない組織を管理組織としていたのでは、現在どの組織が管理すべきなのかが分からないからです。
また、組織改正がない場合であっても、所掌事務の変更等により過去文書の管理組織が変更になるときには、必ず所定の手続を行います。

 

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