公用文の外来語、難解語、曖昧語の使い方|言い換え表現方法

公用文の外来語、難解語、曖昧語の使い方|言い換え表現方法

公用文の外来語、難解語、曖昧語の使い方|言い換え表現方法

公用文でできるだけ用いない方が良い語句一覧

公用文を作成するにあたって、「曖昧語」「古い表現」「難解な表現」は避ける必要があります。
具体的には、次の一覧の用語はできるだけ他の簡単な言い換えを探すべきです。

 

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前向きに検討します
前広に検討します
念頭に置いて 善処します
~しているところ、
鋭意 粛々と
傾聴に値する
遺憾であります
慚愧に堪えません
~したく、~します
~すべく、~します
~と思料します
いかんを問わず
慰労のないよう
可及的速やかに
しかるべく
具申 採納 査収 暫時
自由 漸次 踏襲
~(する)よう願います
~(する)よう図られたい
~されたい ~方について
いかなる いささか 乖離
かかる(状況) 格別の 瑕疵 割愛
かねてから 喚起 肝要 疑義 毅然
(支障を)きたす 忌憚 喫緊 狭隘
教示 挙行 僅差 僅少 具備
現下 現に 幸甚 高配 今般 散見
参集 しかるに (~する)次第 失念
従前 種々の 所存 諸般 招聘
斟酌 甚大 進達 脆弱 先般
存ずる 逐次 躊躇 適宜 顛末
何とぞ 則る のみならず 発出 甚だ
範疇 頒布 逼迫 平仄 別段 返戻
亡失 邁進 抹消 目途 目下 余剰
罹患 履行 了知 臨席 戻入 漏洩

 

分かりやすさ、平易さが重要

住民等に対してお知らせする文書は、特に分かりやすさを重視します。
用語、表現はもちろん、文章そのものが理解しやすいものになっている必要があります。

 

用語を分かりやすくする

上記の例のような語句は、なるべく用いない方が理想です。
簡単な言葉に言い換えられないか、工夫が必要です。

 

曖昧表現をしない

何をどうしろと言っているのか分からない文章は、読み手を困惑させます。
「二重否定」「曖昧表現」等は避けるようにします。
また、以下のような数量の程度や時期や期間を表わす語句も意味が曖昧になりがちです。

幾つか 多少 多め 少なめ 早め 急いで しばしば しばらく

こういった語句もなるべく用いず、「3点ほど」「5人以上」「1週間以内」「夏休みが終わるまで」などとするのが理想です。

 

上から目線は避ける

命令口調の表現は、最近の公用文に馴染みません。
なるべく上から目線にならないよう注意します。
特に「こと」の体言止めである「~(を提出)すること」は、指示する言葉には用いないよう注意します。

 

否定形より肯定形

相手にとって気持ちが良い文章は、否定形より肯定形です。
例えば、「10日以降は、受け付けません」よりも「9日まで受け付けます」の方が、相手は受け入れやすくなります。
できるだけ肯定形を用いるようにしてください。

 

難しい専門用語の使い方

公用文では、難しい専門用語などはできるだけ使わないようにします。
とはいえ、法令に規定されている用語などどうしても使わざるをえないこともあります。
「公用文作成の考え方」では、以下のように書き方の工夫を求めています。

 

言い換え可能な用語

他の日常用語に言い換えられる用語は、できるだけ言い換える。

埋蔵文化財包蔵地→遺跡
頻回→頻繁

 

言い換え困難な用語

他の日常用語に言い換えられない用語は、括弧書きなどで説明を付けて用いる。

罹災証明書(自然災害による住家の被害程度等の内容を証明する書類)

 

普及を図るべき用語

「SDGs」など今後普及を図るべき用語については、適切な説明を加えるなど工夫してそのまま用いることとしています。
その際、単に定義を添えるだけでなく、その用語などについて補足するとともに、関連語の解説を加えるなど段階を踏んで説明するのが良いとされています。
また、用語自体はよく知られていても、正確な意味が知られていない用語は、明確な説明を加える必要があります。
特に日常用語と異なる意味で使われている専門用語についても、必ず意味を添えるようにします。

 

外来語の使い方

外来語についても、「公用文作成の考え方」では、以下のように説明しています。

 

日常用語として定着している外来語

日常用語として定着している外来語は、そのまま用いることができます。

ストレス ボランティア リサイクル

 

定着していない外来語

日常用語に定着していない外来語は、できるだけ日本語に言い換えます。

アジェンダ→議題
インキュベーション→企業支援
インタラクティブ→双方向的

 

重要な意味を持つ専門用語

重要な意味を持つ専門用語で言い換えが困難なものは、説明を付けて用います。

インクルージョン(多様性を受容して互いに作用し合う共生社会を目指す考え方)

 

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