行政文書開示請求を受けるときの具体的な事務手続きとは

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行政文書開示請求を受けるときの具体的な事務手続きとは

だれが開示できるのか
開示請求権者は、「何人も」であり、在住者に限らず、他の市市町村の住民、さらに、外国に居住する外国人も含まれることになります。また、自然人、法人のほか、民事訴訟法第29条において訴訟上当事者適格が認められている「法人格なき社団又は財団」も含まれます。

 

解釈・運用
1 請求権者の確認
行政文書開示請求権者の確認は、請求書の記載内容を審査して行います。原則として、身分証明書等の提示は求めません。
2 未成年者からの開示請求の取扱い
当該未成年者が、情報公開制度の趣旨を理解することができるときは、請求を認めます( おおむね中学生程度) 。理解できていない場合は、法定代理人が本人に代わって請求することとなります。
この場合、法定代理人である証明は必要となります。
3 2以外の場合においても、代理人による請求を認めます。ただし、本人の代理請求の意思が明らかになる書面(委任状)が必要となります。

 

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開示請求の手続き
1 行政文書の開示の請求
開示請求者が権利の行使として、実施機関に行政文書について開示決定等の行政処分を法的に求める手続です。
場合によっては、不服申立て又は行政事件訴訟になることも予想されるため、事実関係を明確にする必要があることから、書面により行うものです。

 

2 開示請求に係る行政文書を特定するに足りる事項
名称を明記できなくても、実施機関が合理的な努力をすることにより、行政文書を特定することができる程度の記載がされていることが必要であるとの趣旨です。

 

3 形式上の不備があると認めるとき
記載事項に漏れがある場合や、「開示請求に係る行政文書を特定するに足りる事項」の記載に不備があり、行政文書を特定できない場合等をいいます。

 

4 相当の期間
開示請求者が補正をするのに足りる合理的な期間をいい、個々のケースにより判断されるべきものです。

 

5 補正の参考になる情報
文書分類表等の行政文書を特定するために必要な情報をいいます。開示請求者は、一般的に行政実務に通じていないことから、何が必要なのか開示請求者と連絡をとるなどして、特定のために必要な情報を積極的に提供していくべきです。
なお、請求書に記載された事項のうち、明らかな誤字、脱字等の軽微な不備については、実施機関において職権で補正できるものとします。

 

解釈・運用
1 情報公開制度について所掌する事務
⑴ 総務課が所掌する事務
総務課が行う事務は、次のとおりです。
ア 情報公開制度についての相談・案内に関すること。
イ 情報公開制度についての連絡調整に関すること。
ウ 情報公開及び個人情報保護審査会(以下「審査会」といいます。)に関すること。
エ 情報公開制度の運用状況の公表に関すること。
オ その他情報公開制度に関すること。

 

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⑵ 主管課が所掌する事務
主管課が行う事務は、次のとおりです。
ア 文書分類表の作成・管理、文書の登録等に関すること。
イ 行政文書開示請求書の処理に関すること。
ウ 開示決定及び開示手続に関すること。
エ 不服申立ての処理に関すること。

 

2 行政文書開示請求に係る事務
⑴ 事前相談
窓口や電話で開示請求を行いたい旨の照会があった場合は、どのような情報が知りたいのか確認し、開示請求の手続を説明します。その際、情報提供ができるものについては、主管課、図書館又はインターネットのホームページで閲覧等ができる旨を説明します。
なお、次のいずれかに該当する場合は、他の制度により閲覧等が可能であるため、それぞれの閲覧手続等を説明します。

 

ア 適用除外に該当する場合
① 該当する場合は、図書館等に備え付けてあることを説明します。
② 歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用の資料として特別の管理がされているものは、条例に定める行政文書から除外され、行政文書の開示の規定は適用されません。
しかし、個別に閲覧手続等を定めているので、当該資料の所管部署を案内します。

 

イ 他の制度等との調整に該当する場合
該当する行政文書は、他の制度等による閲覧等ができるので、閲覧等の手続や閲覧等ができる場所を案内します。
(例)
① 住民票の閲覧・写しの交付 (住民基本台帳法)
② 戸籍の謄本・抄本の交付 (戸籍法)
③ 開発登録簿の閲覧・写しの交付 (都市計画法)
④ 建築計画概要書・築造計画概要書の閲覧 (建築基準法)
⑤ 地価公示図書の閲覧 (国土利用計画法)
⑥ 地市計画等の案の縦覧 (都市計画法)
⑦ 道路台帳 (道路法)

 

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ウ 個人情報に係る本人からの開示請求に対する取扱い
個人情報に係る本人からの開示請求については、個人情報保護条例によることとなるので、これに該当することが確認できた場合は、個人情報保護条例による開示請求手続を説明するものとします。

 

⑵ 請求に対する相談・案内
ア 主管課の対応
開示請求をしようとする者が、直接主管課へ来た場合は、主管課において、開示を求める文書が具体的にどのようなものであるかを聴き取り、対象となる文書を主管課が保有しているときは、主管課内のその文書に係る事務を担当している係が対応します。
主管課が対象文書を保有していないときで、その保有課が判るときは、担当課を紹介し、不明な場合は、各課の情報公開連絡員が総務課に相談します。
これは、行政文書開示制度だけではなく、制度主管課での他の制度による閲覧等で対応できるとき、任意の情報提供で対応できるときも同様です。

 

《情報公開連絡員制度》
総務課と主管課との間の連絡調整のために、各課に「情報公開連絡員」を置きます。
⑴ 担当者 連絡員は、課の事務に精通している各課の庶務担当係の文書責任者がなります。

 

⑵ 連絡員の職務
① 市民等からの問い合わせに対する各係の職員の対応への助言を行うこと。
② 制度運用上の疑問点・課題等を情報公開担当(総務課)と協議・報告すること。
③ 制度の改正事項や、重要な実例・判例などの参考となる事項について、情報公開担当からの連絡窓口となり、各課所属職員への周知を行うこと。

 

⑶ 注意事項
この連絡員制度は、課の行う情報公開事務を全て一人で処理することを要請するものではありません。
情報公開事務の処理は、基本的には、その対象となる文書に係る事務を担当する係が行います。
しかし、課内の複数の係にまたがる文書が請求された場合など、統一した判断が必要な場合があります。
そのような場合に対応の中心となるのが連絡員です。
また、情報公開請求の事案処理のみならず、情報公開制度について、情報公開担当(総務課)からの連絡事項があった場合には、所属職員が共通認識を持つように周知を行うことも重要な役割です。

 

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イ 総務課の対応
文書を保有する主管課が判らない請求者等が総務課に来た場合は、総務課において開示を求める文書が具体的にどのようなものであるかを聴き取り、対象となる文書を保有している主管課を探し、その主管課に案内します。基本的に開示請求は、文書を保有している課で受け付けますが、請求する文書が複数の主管課にまたがるような場合は、総務課において請求を受け付ける場合もあります。

 

ウ 情報公開受付簿への記入
主管課において、開示請求の対象となる文書を保有していることが確認できたら、情報公開受付簿に記入してもらいます(他の制度がある場合を除きます。)

 

《情報公開受付簿制度》
1 趣旨 情報公開制度と情報提供制度のすみわけを図るために受付簿を設けます。
2 記入要領
① 請求者には、必要事項のみ記入してもらいます。
② 求める文書の件名については、具体的に特定できるように、助言します。
③ 受付日、担当課等を記入します。
④ 特記事項等があれば、備考欄に記入します。
⑤ 処理経過欄には、行政文書開示制度によるのか、情報提供制度によるのかを記入します。また、情報提供により写しを交付した場合は、枚数と徴収した費用の額を記入します。
⑥ 開示等の一連の処理が終わりましたら( 条例による開示請求の場合は、請求を受け付けたら) 、各課にある情報公開処理簿に入力し、入力が終わりましたら、入力欄に入力者は押印します。
⑦ 情報公開処理簿は、毎月総務課文書係に提出しますが、提出したら、この受付簿は廃棄してかまいません。

 

⑶ 請求に係る事務
ア 行政文書の有無の確認
主管課の職員は、情報公開受付簿に記載された行政文書の内容を把握したうえで、その趣旨に沿った文書が課に存在するかどうかについて、確認します。

 

イ 行政文書の特定に必要な事項の聴取
主管課の職員は、公開請求をしようとする者から請求に係る文書の特定に必要な事項の聴き取りを行うものとします。

 

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ウ 条例に基づく請求であることの確認
主管課の職員は、開示請求をしようとする者の求める文書が、この条例により対応すべきものであるか否かについて、次に掲げる事項について確認するものとします。
① 対象情報であることの確認
開示請求をしようとする者の求める文書が条例に規定する文書であることを確認します。

 

② 例外条項該当しないことの確認
例外条項に該当する文書については、この条例は適用しません。したがって、開示請求をしようとする者の求める行政文書がこれに該当するかどうかを確認する必要があります。

 

③ 情報提供で対応できるかどうかの確認
任意の情報提供で対応が可能な場合には、情報公開ではなく、情報提供で対応します。
行政文書開示制度と情報提供制度のどちらを選ぶべきかについては、適用基準に照らし、判断します。
できる限り、利用者の便宜を図り、簡便な方法で、迅速に情報提供ができるように努めます。
具体的には、あらかじめ請求が見込まれる情報等については、広報やホームページ等に掲載したり、印刷して配布できるような準備をしておくことが考えられます。また、あらかじめ請求が想定されるような文書でなくても、現実に複数回同一文書について開示請求が行われたような場合は、その後は、情報公開ではなく、情報提供で対応できるように努める必要があります。

 

④ その他の留意事項
・同一人から複数の開示請求があった場合は、「請求する行政文書の件名又は内容」欄に記入することができる範囲で、1枚の開示請求書により受け付けることができることとします(実施機関が異なる場合を除きます。)。
・「開示請求者」欄には、押印は要しません。
・開示請求書を受け付ける段階で開示請求に係る行政文書が著しく大量であることが想定される場合は、開示請求者に対し、できるだけ分割したり、抽出して請求するよう協力を要請します。

 

エ 請求書の記載内容の確認
主管課職員は、開示請求をしようとする者に行政文書開示請求書(以下「請求書」といいます。)の記入を求め、請求書の提出を受ける際は、次の事項について確認を行うものとします。

 

① 「氏名・住所・郵便番号・連絡先電話番号」欄は、開示請求をしようとする者及び公開決定等の通知先を特定するために正確に記載されていること。
② 「請求する行政文書の件名又は内容」欄は、行政文書文書を特定するために必要な事項が具体的に記載されていること。
③ 「開示の方法」欄は、該当する項目のいずれかに○が付けられていること。閲覧をしたうえで、必要部分のみの写しの交付を求める場合には、閲覧と写しの交付の両方に○が付けられていること。
④ 「請求の目的・理由」欄の記載は、必ず記載しなければならないものでありませんが、記載に協力してもらうこと。
⑤ 実施機関名については、それぞれ記入してあること。
(首長、教育委員会、選挙管理員会、監査委員、農業委員会及び議会)

 

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オ 補正の指導等
請求書の提出を受ける際に、当該請求書に書き漏れ、誤り、不明確な点等不備な箇所がある場合には、請求書の提出をした者(以下「請求者」という。)に対し、当該箇所を補正するよう指導するものとします。
なお、請求者が補正に応じず、そのまま請求書を提出する旨の意思を明確に示した場合は、請求書は、そのまま受領するものとします。(当該請求については拒否する形で処理します。)
また、請求者が事前相談に応じないような場合は、事前相談なしに請求書を受領するものとします。

 

カ 請求書の受領
開示請求書を受け付けたときは、開示請求書に受付年月日及び担当部課等を記入した後に当該開示請求書の写し2部を作成し、1部を開示請求者に交付し、もう一部を総務課に送付します。
なお、決定期間の起算日は、主管課で開示請求書を受け付けた日の翌日とします。なお、開示請求書の補正を求めた場合にあっては、当該補正を求めた日の翌日から当該補正が完了した日までの日数は、決定期間に算入しません。

 

キ 郵送による請求の取扱い
遠隔地の請求者の利便等を考慮して、郵送による請求も受け付けます。
ただし、請求対象となる行政文書の特定が容易かつ確実に行えるものについてのみ認めるものとします。それ以外のものについては、事前に主管課又は総務課と十分相談したものについてのみ認めます。
ただし、上記条件に満たない請求書であっても、記載事項に漏れがない請求書が郵送されてきた場合には、受理することになります。
開示請求書が郵送されてきた場合は、記載事項を確認し、不備がない場合には、受付をし、開示請求者に開示請求書の写しを送付します。この場合、当該開示請求書が窓口又は主管課に到達した日を受付日とします。ただし、開示請求に係る行政文書の特定ができない場合や当該開示請求書に不備がある場合は、相当の期間を定めて開示請求者に補正を求めます。

 

ク 電話又は口頭による開示請求
開示請求書を提出することを定めているので、電話又は口頭による開示請求は認められません。

 

ケ ファクシミリ又は電子メールによる開示請求
ファクシミリ又は電子メールによる開示請求については、誤送信の危険があり、また、到達の確認手段が確立していないことから、当分の間は認めません。ただし、到達したファクシミリで請求書の記載事項に不備がないものについては、認めることとします。

 

コ 請求者に対する説明
主管課職員は、即日に開示の決定ができないときは、次の事項を請求者に説明します。

 

① 請求に対する開示等の決定期間について
・決定には、当該請求に係る行政文書の検索や開示等の検討のために、請求書の提出を受けた日から起算して最長15日の日数がかかる場合があること。
・決定期間は、やむを得ない理由により、60日間を限度として延長することもあり、その場合は、後日その期間及び理由を行政文書開示等決定延長通知書(以下「延長通知書」といいます。)で通知すること。

 

② 決定通知について
・請求に対する開示等の決定は、書面により通知すること。
・請求者に行政文書開示決定通知書、行政文書一部開示決定通知書、行政文書不開示決定通知書(以下「決定通知書」といいます。)が到達するのは、郵便事情等により、条例で定める決定期間を超える場合があること。
・日時及び場所は、決定通知書に記入すること。

 

③ 費用の負担について
開示請求で、写しの交付が必要な場合は、写しの作成に要する費用は、請求者の負担となること。なお、写しの交付及び送付に要する費用は、規則や規定のとおりであること。

 

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