公文書で特に間違いやすい文法に注意する

公文書で特に間違いやすい文法に注意する

公文書は、義務教育課程で使われる標準語の文法で作ります。
特に、次に挙げる表現は、間違いやすいので注意が必要です。

 

主語と述語

日本語では、主語が文頭にあり、述語が文末にあるのが原則です。
主語と述語が離れていると、長い文での対応に間違うことが多くあります。
また、日本語では主語を省略することができるので、逆に主語があるときに、それに対応する述語を忘れてしまうような間違いもよくあります。。
間違いをなくすためには次の点に注意します。

 

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(1) 主語と述語を対応させる

 

× 活動内容は、子供たちを集めてソフトボールの試合をしたり、日曜日には近くの山に出かけて自然探検などをしています。

 

上のような例はよく見かける失敗例です。「活動内容は」という主語に対して、対応する述語がありません。
上の文書を文法的に正しい文書に直そうとすると、次のようになります。

 

○ 活動内容は、子供たちを集めてソフトボールの試合をしたり、日曜日には近くの山に出かけて自然探検などをすることです。
○ 私たちは、子供たちを集めてソフトボールの試合をしたり、日曜日には近くの山に出かけて自然探検などをすることを活動内容としています。

 

主述の不一致を直すためには、文章を書いたら、主語・述語以外の部分を取り除いて読んでみて、主述のつながりが正しいかどうか確認することが大切です。
また、こういった間違いをなくすため、できるだけ短い文を作るのもいいでしょう。

 

(2) 主語をなるべく前に出す
主語が何なのかあいまいになると文章が分かりづらくなります。
主語はなるべく文の始めに置くようにします。

 

× 戦後政治の混乱の中で何度となく改正され、一時は廃止されそうにもなった○○制度は、現在では、国民生活にとって欠くことのできないものになっています。

 

○ ○○制度は、戦後政治の混乱の中で何度となく改正され、一時は廃止されそうにもなりました。しかし、現在では、国民生活にとって欠くことのできない制度になっています。

 

(3) 述語を明確にし、必要な主語や助詞は省略しない

 

× 管理人の許可なく立入りを認めません。 →○ 管理人の許可なく立ち入ることを認めません。
(述語)
× 大阪まで旅費を支給します → ○大阪までの旅費を支給します。
(助詞)

 

 

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中止法(連用中止法)

意味があいまいになる場合は、中止法(「〜をし、」「〜であり、」のように、述語の連用形を用いて文章を続ける方法)を避けます。

 

× 該当事項を丸で囲み、いずれにも該当しない場合は「その他」を丸で囲み、右の欄に理由を記入すること。

 

例の場合、その他を丸で囲んだ場合のみ右の欄に理由を記入するのであって、その他以外のときには理由は記入する必要がないのか、それともどれを丸で囲んだとしても理由を記入する必要があるのかはっきりしません。この場合は、次のようにします。

 

 

○ 該当事項を丸で囲むこと。いずれにも該当しない場合は「その他」を丸で囲み、右の欄に理由を記入すること。

 

 

否定形

(1) 否定の対象を明確にする
否定形では、打ち消されるものをはっきりさせます。

 

× 太郎は次郎のように器用ではない。

 

例の場合、太郎は、「次郎とは違って、器用ではない」のか、「次郎と同じで、器用ではない」のかがはっきりしません。この場合は次のようにします。

 

○ 太郎は、次郎ほど器用ではない。 ○ 太郎は、次郎と同じで器用ではない。

 

(2) 二重否定は使わない
「〜しないわけではない」「〜できないわけではない」など、一つの文の中に否定形が二つ以上使われている文を二重否定といいます。否定形が重なっていると、本当は肯定なのか否定なのか混乱し、誤解を生じることがあります。二重否定形は、多くの場合言い換えることができますので、できるだけ言い換えるようにします。

 

× その業務がスムーズに進まなかったのは、部署内のコミュニケーションがうまくいっていなかったからだと考えられなくもない。
○ その業務がスムーズに進まなかったのは、部署内のコミュニケーションがうまくいっていなかったからだと考えられる。

 

並列関係

並列関係(二つ以上の語句が同じ資格で並んでいる関係)の場合には、語句のバランスが悪くなら
ないようにします。

 

× この池で、釣りや泳がないでください。
○ この池で、釣りや水泳をしないでください。
○ この池で、釣りをしたり、泳いだりしないでください。

 

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