正しい接続詞の使い方|公用文の書き方

正しい接続詞の使い方|公用文の書き方

正しい接続詞の使い方|公用文の書き方

公用文において、接続詞はとても重要です。
接続詞は、読み手を正しく導く案内の役割をこなします。
効果的な接続詞を使えれば、長い文章でもストレスなく読むことができるようになります。
逆に、接続詞の使い方を間違ってしまうと、読み手も文章の意味が分かりにくくなってしまうので注意が必要です。

 

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正しい接続詞を使う

誤った接続詞の例

社会では、ワークライフバランスの重視など、働く人のニーズが多用化しています。
一方、国においても多用な働き方を選択できる社会の実現を目指して、働き方改革が進められています。
なお、自治体においては、柔軟な勤務体系の実現や長時間労働の是正に向けて、テレワークの導入が進んでいます。

上記の例は、接続詞の使い方を誤った文章です。

 

「一方」は、対照的な内容の文をつなぐ「対比の接続詞」です。
前後の文章に方向性の違いや相違点があることを読み手に示唆する効果がありますが、例文では社会背景と国の動きは関連している文章のため、読み点の理解を阻害してしまっています。

 

「なお」は、補足修正や微調整のための接続詞です。
「余談ですが」「ちなみに」と同様、先行文に追加説明する意味合いがあります。
例文では国の動きと自治体の動きを「なお」で結んだことで、関連性が強まり自治体の取組が霞んでしまっています。

 

正しい接続詞の例

社会では、ワークライフバランスの重視など、働く人のニーズが多用化しています。
このため、国においても多用な働き方を選択できる社会の実現を目指して、働き方改革が進められています。
例えば、自治体においては、柔軟な勤務体系の実現や長時間労働の是正に向けて、テレワークの導入が進んでいます。

 

「このため」「例えば」という接続詞は、後続文で具体的な動きを説明できる効果があります。
例文でも上記のように接続詞を変更すると、社会背景、国、自治体、それぞれの動きが具体的にかつ論理的に繋がるようになります。
接続詞の選び方一つで文章の説得力が変わります。

 

不要な接続詞は削る

接続詞が多すぎる文書はテンポ良く読めません。

 

不要な接続詞が多い文例

本市では、生涯現役をテーマに掲げた生涯学習推進計画を策定しました。
また、策定以降、地域団体と連携してフォーラムを開催するなど、生きがいを持って活動できる環境を整えてきました。
その結果、現在では、これまで地域活動に縁がなかった人も、地域活動に参加するケースが増えています。
さらに、定年退職を機に地域活動への一歩を踏み出す人も多くなっているのが現状です。
しかし、50歳代の現役世代は、地域活動への参加意欲は減少傾向にあります。
このため、引き続き、イベント等を開催して、地域交流を支えていく必要があります。

 

下線部の修飾語は全て省略可能です。
文意を明らかにし、分かりやすい文章を書くことができれば、接続詞は減らすことができます。
全体の構成を見直して、削る接続詞と残す接続詞の仕分けをするようにしましょう。
接続詞は説得力を高める効果がありますが、意味のない「お飾りの接続詞」は読み手の負担になるだけなので、思い切って削ることも大切です。

 

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