個人情報保護制度における実施期間、事業者、住民の責務とは

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個人情報保護制度における実施期間、事業者、住民の責務とは

( 実施機関の責務)
実施機関は、個人情報を収集し、保管し、又は利用するに当たっては住民の基本的人権を尊重するとともに、個人情報の保護を図るため必要な措置を講じなければなりません。
また、個人情報を収集し、保管し、又は利用する実施機関の職員は、職務上知り得た個人情報に係る秘密を他に漏らしてはなりません。その職を退いた後もです。。
また、実施機関は、事業者及び住民が個人情報の重要性についての理解を深めるための必要な措置を講じるよう努めなければなりません。

 

【説明】
1 ( 1 ) 実施機関は、住民の基本的人権の尊重を常に念頭において、個人情報の収集、保管又は利用に当たらなければなりません。
( 2 ) 「個人情報の保護を図るための必要な措置」とは、次のようなことが考えられます。
条例の個人情報の収集、保管及び利用に関する各規定
個人情報保護管理責任者の設置
個人情報に係る業務の登録及び住民への閲覧措置
運用状況の公表
職員の意識啓発
事務処理上の改善や整備

 

2 ( 1 ) 「実施機関の職員」とは、実施機関が職務上指揮監督権及び管理権限を有する全ての職員をいいます。附属機関である審議会の委員その他の非常勤の特別職等も含まれます。
( 2 ) 実施機関の職員には、地方公務員法(昭和2 5年法律第26 1号)第34条第1 項又は地方税法(昭和25年法律第22 6号)第22条等に定める守秘義務の規定が適用されます。
したがって、地方公務員法の適用される一般職の職員のみならず、地方公務員法の適用されない特別職の職員、例えば非常勤職員等に対しても、個人情報についての守秘義務が課されることになります。
( 3 ) 「職務上知り得た秘密」の意味は、地方公務員法第34条第1 項と同じです。

 

「秘密」とは、一般的に了知されていない事実であって、それを一般に了知せしめることが一定の利益の侵害になると客観的に考えられるものをいいます。「職務上知り得た秘密」とは、職務執行上知り得た秘密を、「職務上の秘密」とは、職員の職務上の所管に属する秘密をそれぞれ指すものと解されます。なお、地方税法第22条の「その事務に関し知り得た秘密」とは、ほぼ前者に該当し、前者は後者よりも広いものと解されます(昭和30.2.18行政実例)。

 

3 個人情報保護制度を実効性のあるものとするためには、実施機関、実施機関の職員、事業者、住民が、それぞれの立場で個人情報の重要性を理解し、相互に個人のプライバシーを尊重すること、個人情報の保護に努めることが必要です。
そこで、実施機関は、「事業者及び住民が個人情報の重要性についての理解を深めるための必要な措置」として、具体的には次のような措置を講じるよう努力義務を課しています。
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個人情報保護に関する意識啓発
個人情報保護に関する研修の実施
個人情報の取扱いに関する助言、指導

 

(事業者の責務)
事業者は、その事業の実施に当たっては、個人情報の保護に係る住民の基本的人権を侵害することのないよう努めなければなりません。また事業における住民からの個人情報に係る苦情について、適切かつ迅速な処理に努めなければなりません。

 

【説明】
1(1) 個人情報は、民間事業者の活動にとって高い価値を持つものではありますが、その取扱いによっては個人の権利利益が侵害されるおそれがあることから、その利用に関し社会的規制をかけるため、個人情報保護法が平成17年4月から施行されました。この法律では、5000件を超える個人情報をコンピュータ等により検索可能な状態で事業活動に利用している事業者に対して、次のような義務が課せられることになりました。
利用・取得に関する事項
 個人情報の利用目的をできる限り特定し、利用目的の達成に必要な範囲を超えて個人情報を取り扱ってはなりません。
 偽りその他不正な手段によって個人情報を取得することは禁止されます。
 本人から直接書面で個人情報を取得する場合には、あらかじめ本人に利用目的を明示しなければなりません。間接的に取得した場合は、速やかに利用目的を通知又は公表する必要があります。

 

適正・安全な管理に関する事項
 顧客情報の漏えいなどを防止するため、個人データを安全に管理し、従業者や委託先を監督しなければなりません。
 利用目的の達成に必要な範囲で、個人データを正確かつ最新の内容に保つ必要があります。

 

第三者提供に関する事項
 個人データを、あらかじめ本人の同意を取らないで第三者に提供することは、原則禁止されます。

 

開示等の請求に関する事項
 保有する個人データに関して、本人から求めに応じて、その開示、訂正、利用停止等の必要な措置を行わなければなりません。 個人情報の取扱いに関して苦情が寄せられたときは、適切かつ迅速に処理しなければなりません。

 

( 2 ) 個人情報保護法の規制対象となるのは、5000件を超える個人データを取扱う事業者ですが、条例においては、個人データの件数にかかわらず、住内事業者等に対して自らがその重要性を認識して、条例の趣旨に沿って個人情報の保護に努めるよう責務を課しています。

 

2 事業者における個人情報の取扱いに関し、苦情があった場合は、当事者間での円満な解決が行われるよう、条例の趣旨に沿って、適切かつ迅速な処理に努めるよう責務があります。

 

(住民の責務)
住民は、個人情報の保護の重要性を認識し、自治体とともに個人情報の保護に努めなければなりません。

 

【説明】
個人情報の保護制度は、実施機関及び実施機関の職員、事業者並びに住民がそれぞれの立場でその重要性を認識して、協力しあうことによって、真の実効性あるものとなります。
このため、住民は主体的に個人情報の保護についての理解を深め、自治体とともに、条例の目的を達成するよう協力を求める必要があります。

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