契約文の作成例|公文書の書き方

契約文の作成例|公文書の書き方

(1) 契約文の意義
契約文とは、契約書、協定書その他これらに類する文書(例えば、覚書)に用いる文をいいます。
「契約書」が、主として物品の購入や賃貸借、請負の契約を結ぶ場合、契約内容を確定させるために作る文書であるのに対し、「協定書」は、主として、行政機関の間で、事務の執行方法などについて協定し、その協定内容を確定させるために作る文書です。

 

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(2) 標準例

土地譲与契約書

 

             土 地 譲 与 契 約 書
譲渡人東京都を甲とし、譲受人○○市を乙とし、甲乙間において、次の条項により、土地譲渡契約を締結する。
(譲与物件)
第1条 甲は、その所有する次に掲げる土地を、乙に無償で譲渡する。

 

所 在 地目 地積(平方メートル)
○○市○○二丁目○○番 宅地 1,234,56
○○市○○四丁目○○番 宅地 789,01
(所有権の移転及び物件の引渡し)
第2条 この土地の所有権は、この契約の締結と同時に甲から乙に移転するものとする。
2 この土地は、前項の規定によりその所有権が移転したときに、乙に対し現状のまま引渡しがあったものとする。
(所有権の移転登記)
第3条 乙は、前条第1項の規定によりこの土地の所有権が移転した後、速やかに甲に対し所有権の移転登記を請求するものとし、甲は、その請求により、遅滞なく所有権の移転登記を嘱託するものとする。
2 前項の所有権移転登記に要する費用は、乙の負担とする。
(用途の指定)
第4条 乙は、この土地を、この契約締結の日から起算して20年間公園用地として使用しなければならない。
(用途の変更等)
第5条 乙は、前条に定める用途を変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ書面による甲の承認を受けなければならない。
(かし担保責任)
第6条 甲は、この土地に隠れたかしがあっても、その責めを負わないものとする。

 

(契約の解除)
第7条 甲は、乙がこの契約に定める義務を履行しないときは、催告をしないで、この契約を解除することができる。
2 乙は、前項の規定により契約を解除された場合においては、甲の受けた損害を賠償しなければならない。
(契約の費用)
第8条 この契約の締結に要する費用は、乙の負担とする。
(協議による決定)
第9条 この契約の各条項の解約について疑義が生じたとき、又はこの契約に定めのない事項については、甲乙協議のうえ定めるものとする。

 

甲と乙とは、本書を2通作成し、それぞれ記名押印のうえ、その1通を保有する。
平成○年○月○日
○○県○○市1-1-1
甲 ○○県
代表者 ○○県知事 ○ ○ ○ ○

 

 

○○県○○市2-2-2
乙 ○○市
代表者 ○○市長 ○ ○ ○ ○

 

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見本市協定書

 

 

                見 本 市 協 定 書
○○市を甲とし、社団法人○○○協会を乙とし、甲乙間において、次条項により協定を締約する。
第1条 甲及び乙は、次のとおり○○市優良商品見本市(以下「見本市」という。)を共同で開催する。
(1) 目 的 ○○○○○○○○○
(2) 会 期 平成○年○月○日から平成○年○月○日まで
(3) 会 場 ○○○○○○○○○
(4) 出品物の種類 ○○○○
(5) 出品者及び出品点数 ○社 ○○○点
第2条 見本市の業務は、次に掲げる業務分担に基づき、甲及び乙が執行する。
甲の分担業務 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○
乙の分担業務 ○○○○○○○○○○○○○○○○○○
第3条 見本市に要する経費は別紙収支金額概算に基づき、乙が支出する。
第4条 見本市が終了したときは、乙は速やかに事業報告書に収支額明細書を付けて甲に提出する。
第5条 次の各号のいずれかに該当する場合は、甲はこの協定を任意に解除することができる。
(1) 甲において、公益上の見地から見本市を中止する必要が生じたとき。
(2) 乙に見本市の執行上、甲の共催事業としてふさわしくない行為があったとき。

2 前項の規定に基づき、甲がこの協定を解除したため乙に損害を生じても、甲は、その賠償の責めを負わない。
第6条 乙は、甲の共催名義を入れて印刷物を作成する場合は、事前に原稿を甲に提出し、甲の承認を得るものとする。
第7条 乙は、甲の自動車利用自主規制推進方針を広く知らせるため、ポスター、案内状、招待券等に自動車利用の自粛を表示する。
第8条 この協定の解釈に疑義が生じた場合及びこの協定に定めのない事項については、その都度、甲乙が協議して決定する。
上記協定締結の証として本協定書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、おのおの1通を保有する。
平成○年○月○日

 

○○県○○市1-1-1
甲 ○○市
代表者 ○○市長 ○ ○ ○ ○

 

 

○○県○○市○○一丁目○番○号
乙 社団法人○○○協会
代表者 会長 ○ ○ ○ ○

 

(3) 注意点
ア 件名は、「○○売買契約書」、「○○工事請負契約書」等として、契約の種類を明示し、その契約の内容が一見して分かるようにします。
イ 件名の次には前文を付けます。前文には、契約の当事者名を、甲・乙で表示し、次の契約(協
定)を締結する旨を表示します。
ウ 本文には、契約の内容を条項の形式で書きます。この条項の書き方は、例規文の書き方と同じです、後日紛争が起きないように、あらゆる場合を想定して契約条項を定めておくようにします。売買、賃貸借、請負等の契約書に書く事項は、契約事務規則等に規定されており、次のような項目が掲げられています。ただし、常にこのすべてを書く必要はなく、契約の内容に応じて必要な事項だけを書きます。
(ア) 契約の目的
(イ) 契約金額
(ウ) 履行期限や期間
(エ) 契約保証金に関する事項
(オ) 契約履行の場所
(カ) 契約代金の支払や受領の時期と方法
(キ) 監督と検査
(ク) 履行の遅滞その他債務の不履行の場合の遅延利息、違約金その他の損害金
(ケ) 危険負担
(コ) 瑕疵担保責任
(サ) 契約に関する紛争の解決方法

(シ) その他必要な事項
エ 後文には、契約書をそれぞれが1通ずつ保有する旨を書きます。
オ 日付には、契約した日(契約年月日)を書きます。
カ 訂正
契約書の文字を訂正する場合は、訂正した箇所に訂正印を押します。そして、欄外に「○字加入」、「○字抹消○字加入」などと表示し、その箇所にも訂正印を押します。いずれの訂正印も契約当事者の印を使います。 (公文書の訂正方法参照
キ 契印
契約書が2枚以上にわたるときは、それぞれのとじ目に契約当事者双方の契印を押します(契
印については[第2編-第10章 公印]を参照してください。)。

 

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