「すばらしい、素晴らしい、素晴しい」の漢字と送り仮名の違い

公用文の送り仮名についても、平成22年11月30日付け内閣訓令第１号「公用文における漢字使用等について」により、一部を除外したうえで「送り仮名の付け方」に準拠することとされています。

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ただし、上記の「送り仮名の付け方」を全部覚える必要はなく、単独の漢字の送り仮名については、「常用漢字表」の「例」の欄を見れば分かる仕組みになっています。

「常用漢字表」の付表には、「素晴らしい」など個々の音訓としては挙げにくい「当て字、熟字訓」の語句が掲げられています。
公用文ではこの付表に掲げられている限り、用いることができます。
そこで「すばらしい」を常用漢字表の付表を確認すると、「素晴らしい」「素晴しい」も掲げられていないことが分かります。

そのため、公用文においては「すばらしい」と平仮名で書くのが正しいことになります。
似た表現として、「美味しい」「頑張る」「相応しい」「微笑む」も公用文では認められません。全て平仮名表記します。

ただし、一般的な用法としては「素晴しい」「素晴らしい」を用いることはできます。
送り仮名の付け方としては、上記「送り仮名の付け方（通則２）」では以下のように述べられています。

許容
読み間違えるおそれのない場合は,活用語尾以外の部分について,次の(　)の中に示すように,送り仮名を省くことができる。

〔例〕
浮かぶ〔浮ぶ〕　生まれる〔生れる〕　押さえる〔押える〕
捕らえる〔捕える〕　晴れやかだ〔晴やかだ〕
積もる〔積る〕　聞こえる〔聞える〕
起こる〔起る〕　落とす〔落す〕　暮らす〔暮す〕　当たる〔当る〕
終わる〔終る〕　変わる〔変る〕

そのため、一般的な用法であれば、「素晴しい」「素晴らしい」はどちらも読み間違えるおそれはないため、許容された表現だといえます。

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