「役所言葉」は伝わる言葉に言い換える

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「役所言葉」は伝わる言葉に言い換える

略語

略語とは、長い語句の一部分を省略した語句です。
公務においても、手当や制度等の法令上の正式名称はとても長いものが多いため、略語が多用されています。
略語を使うことによって、話し手同士ですばやく意思を伝えることができるので、非常に便利なものです。
また、多くの文書を手書きで処理していた時代には、そうすることで文書の作成を早くしていました。

 

しかし、略語は例外を除き、特定の人の間でしか通じない語句です。
特に口頭で聞いたときなどは、同音異義語と間違えやすく、とても分かりづらいものとなります。
住民向けの公文書や住民との会話の中で略語を使用しないのは当然ですが、起案文書や報告書などの内部資料であっても、略語を使用するのは不適切です。
内部資料であっても、行政文書開示請求の対象であり、住民への説明責任を果たす資料だからです。
また、フォルダ名や文書件名にも、略語は使用しないようにします。

 


国調(国勢調査)、社協(社会福祉協議会)、児扶手(児童扶養手当)

 

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役所言葉

役所で作られる文書には、日常では使用されないような、堅苦しい特殊な用語が使用されることがあります。
一般に「役所言葉」と言われるものです。

 

私たちは見慣れているため、特に疑問に思わず使用することがありますが、中には国語辞典にも載っていないような特殊な用語もあります。
もちろん、法令用語や専門用語などで正確なものを使用しなければならないこともあります。
また、あまりにくだけた印象を与える言い回しも不適切です。

 

しかし、伝えたいことを相手に分かりやすく正確に伝えるためには、普通の日本語教育を受けた人なら誰でも理解できるような文書を作る必要があります。
特殊な用語を使用する必要があるときには、注意書きを入れるなどするようにします。

 

言い換え集

気になる言い回しとその言い換え例を次のとおり挙げました。
ただし、この言い換えは、すべての場合に当てはまるとは限りません。
例えば、法令等の中で使う場合や、表彰状などの儀礼的な文書の場合には、言い回しが決まっているものもあります。
そのほか、文書の性格やあて先によって使い分ける必要がありますので注意してください。

 

逸失した → 失った
いかなる → どのような
隠ぺいする → 隠す
遺漏 → 漏れ
遺憾のないよう → 適切に
(〜の)一環として → (〜の)一つとして
お願いしたい → お願いします
割愛 → 省略
過般 → 先ごろ
涵養 → 養成、育成
瑕疵 → きず、欠陥
可及的速やかに → できるだけ早く
還付する → 返す、返還する
〜方について、〜方 → 〜について、〜を
狭隘 → 狭い
疑義 → 疑問

起因する → 原因となる、基づく
寄与する → 役立つ、貢献する
橋梁 → 橋
祈念します → お祈りします
貴殿 → あなた、○○様
懈怠 → 怠り
けだし → 考えてみると、あるいは
結実 → 実り、結果
堅持する → 堅く守る
喧噪 → 騒がしさ、やかましさ
御了知のとおり → ご存じのとおり
御配慮願います → お願いします
誤謬 → 誤り
〜されたい → 〜してください
事由 → 理由
主たる → 主な

種々の → いろいろな、さまざまな
従前の → これまでの
所要の → 必要な
所定の → 定められた
所存 → 考え
諸般の → いろいろな、さまざまな
資する → 役立てる
償還 → 返還
〜するべく → 〜するように、〜するために
数次にわたり → たびたび、何回も
先般 → 先に、先日
齟齬 → 食い違い
遡及して → さかのぼって
多寡 → 多少、多い少ない
多大なる → 多くの
遅滞なく → 遅れないように

陳述する → 述べる
低廉な → 安い
抵触 → 触れる
顛末 → 事の経過
特段の → 特別の
当該 → その〜、この〜
捺印する → 押印する
〜にて → 〜で
願いたい → お願いします
〜の用に供する → 〜に使う
阻む → 妨げる
封緘 → 封
返戻する → 戻す、返却する
みだりに → むやみに
目下 → 今現在
留意する → 注意する、気をつける

励行する → 努力する、実行する
歪曲する → ゆがめる
(〜に)鑑み → (〜に)照らして、(〜を)考慮して
御査収ください → お受け取りください
具有する → (〜が)ある、(〜を)備えている

 

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