決定とは?公務員における決定権者と意志決定の方法

決定とは?公務員における決定権者と意志決定の方法

決定とは

決定とは、起案文書に記載された決定案に対し、決定権限を有する者が承認を与えて、自治体の意思として確定することをいいます。
この決定は、あくまで組織内部の意思が確定されたにすぎませんので、対外的に効力を発揮させるには、事案の性質により議決、表示行為(施行)など別途の手続が必要となります。

 

決定権限

事案の決定は、決定権を持つ者が行ってこそ有効なものであり、それ以外の者が決定を行った場合は、たとえその者が決定権者の上位者であっても有効な意思決定にはなりません。
例えば、もともと保健所長が決定権を持つ事案や、保健所長委任規則で保健所長に決定権が委任されている事案については、市長にはもう決定権はありませんので、市長が決定権者として意思決定をしても、その決定は有効な意思決定とはなりません。
また、法律上教育委員会の所掌事務となっている事案について、市長が決定権者として意思決定しても、同様に有効な意思決定とはなりません。

 

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意思決定が有効でないということは、その決定に基づいて行った行為に法的な問題が生じた場合や、その決定を根拠に支出を行う場合等に、責任の所在について大きな問題が起きる可能性があります。
また、その者が決定権を持つ客観的な根拠がありませんので、なぜ、(他の者ではなく)その者が決定したのかを、対外的に説明することができません。
決裁区分を決めるに当たっては、そういった根拠を十分に考慮したうえで判断する必要があります。
しかし、定められた決定権者でなければならないというのは、その決定権者以外の者に一切、事前の相談や報告をしないということではありません。
例えば、保健所長が決定権を持つ事案であっても、市長に事前に意見を求めるべき場合や報告をすべき場合もあります。しかし、それは、市長決裁にするということではありません。
「決定権者」として対外的に名前を残すのは、権限を与えられている者でなければなりません。
行政機関の対外的な意思決定として「決定権者」を誰にするかということと、事実上誰に意見を聞くべきか、あるいは報告をすべきかということは、分けて考えなければなりません。
意思決定は、内部的に判断を仰ぐためだけに行っているのではなく、誰の権限で決定しているのかということを対外的な説明責任として記録しているのだということを忘れてはなりません。

 

(1) 決定権者の定め
ア 市長部局
市長部局における事案の決定権は、地方自治法上は、すべて市長に与えられていますが、効率的な市政の運営のため、補助職員である下位の職が、補助執行(専決)を行っています。

 

イ 行政委員会等
例えば教育委員会においては、最高決定権は「教育委員会」(合議体)が持ちます。
しかし、その権限の一部は、教育委員会の権限委任等に関する規則等により、教育長に委任することができます。
このほか、転入学に関する事務の一部などを市長の補助機関たる職員に補助執行させることができるとされています。
その他の行政委員会についても、それぞれの処務規程等により決定権について定められていますので、この定めに従います。
行政委員会は、市長部局とは最高意思決定権者の異なる機関です。
市長決裁の事案について、行政委員会の職員が起案をすることはできませんので、注意が必要です。

 

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(2) 文書の発信者と決定権者
決定権者は、必ずしも送付文書の発信者に合わせる必要はありません。
例えば対外文書は原則として市長名で発信しますが、内容が部長専決事案であれば、決定権者は部長です。
つまり、発信者名を誰にするのかということとその文書の決定権限は誰が有するのかということは、全く別の概念です。
専決権を持つ者の専決は、対外的には市長が決定したのと同じ効果を持ちます。

 

したがって、職務権限規程等で部長に専決権が与えられている事項であれば、部長が決定しても、対外的には原則として市長名で発信します。
部長が決定したからといって、必ずしも部長名で発信するわけではありません。

 

(3) 決定権者は一人だけ
一つの決定事案については、決定権者は必ず一人です。
したがって、決定権者が異なる複数の事案については、1件の起案文書で決定することはできません。
たとえ承認者や協議者としてその者を加えたとしても、その者が決定したことにはなりません。

 

2 決定権限を有する者
決定権限を有する者には、@法令上決定権限を有する者、A法令上決定権限を有する者から決定権限の配分を受けている者の二つがあります。
(1) 法令上意思決定権限を有する者
決定権限を有する者は、市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員など、地方自治法その他の法令によって権限を与えられた機関(これらを一般的に執行機関といいます。)に限定されています。
(2) 決定権限の被配分者
上記の執行機関は、本来はその権限を自ら行使しなければなりませんが、すべての事案について自ら決定することは現実には不可能であり、効率性の面からも適当ではありません。
そのため、各執行機関は、部長や課長などの補助執行者に決定権限を配分しています。
このようにして決定権限の配分を受けた者もまた、決定権限を有するものとして扱われます。

 

3 決定権限の委任方式

 

<地方自治法>
(長の事務の委任・臨時代理)
第153条 普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部をその補助機関である職員に委任し、又はこれに臨時に代理させることができる。
2 普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部をその管理に属する行政庁に委任することができる。

 

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(1) 委任
委任は、法令上意思決定権限を有する者(行政機関等)が、その権限の一部を補助執行者などに委譲することをいいます。
委任の効果として、委任した者(長)は、以後その事項を処理する権限を失い、一方受任者はその権限を自己のものとして保有することになります。
したがって、受任者がその権限を行使する場合には自己の名で、自己の責任で行うことになります。
受任者の上位者である長の名で行っても無効です。
この点が、代理や補助執行(専決)と明確に異なるところです。
委任は、法令により定められた行政庁の権限を他の者へ移す効果があり、対外的に影響が大きいので、明文の根拠が必要です。
(2) 補助執行(専決)
補助執行(専決)とは、職員が、内部的に長の職務の執行を補助して行うことです。
対外的には長の名で執行され、長が自ら行ったのと同じ効果を持ちます。
専決権の付与は、行政体内部のものであり、対外的に周知する必要はありません。
しかし、事務処理上、職員は共通の基準を持つ必要があるため、職務権限規程等で定められています。
このように、ある事案を誰が決定するものなのかの分類を、「決裁区分」といいます。

 

(3) 代決(臨時的専決)
代決は、決定権限を有する者が出張、休暇その他の事故により一時的に不在のとき、これらの者に代わって他の者が臨時的に意思決定権限を行使することをいいます。
元の決定権が委任によるものと補助執行によるものとを問いません。
代決権は専決と同じく、職務権限規程等で定められており、定められた者以外が代決を行うことはできません。
単純に直近の下位者が代決をできるということではありません。

 

上位者でも、定められた者以外は代決を行うことはできません。
また、代決はあくまで臨時的、便宜的措置であり、代決をすることができる事案は、急を要するものでなければなりません。
したがって、決定権者が長期にわたり欠ける場合には、職務代理者又は事務取扱を置く必要があります。

 

代決はあくまで最終決定権者の決定を代理で行うものです。
決定権者以外の決定関与者(例えば、課長決裁事案において、承認を行う係長など)の承認行為には、代決という概念はありません。
これらの決定関与者が不在の場合には、後閲として次の関与者に回議すれば足ります。
承認者である係長が不在の場合において、係内主査等に承認させる根拠はありません。
最終決定権者の決定さえ行われれば、途中の承認者が欠けていてもその事案は有効に決定されます。
なぜなら、決定書方式においては、事案を決定するのは決定権を持つ一人の決定権者だからです。

 

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(4) 職務代理
職務代理とは、執行機関の最高意思決定者に事故があった場合又は欠けた場合に、他の職員がその職務を代理することをいいます。
例えば、市長に事故があった場合又は欠けた場合は、副市長がその職務代理を行うことになっています(地方自治法第152条第1項)。
職務代理は臨時的代決とは異なり、職務代理を置く旨の意思決定を行い、対外的に明示を行う必要があります。

 

<地方自治法>
(長の職務の代理)
第152条 普通地方公共団体の長に事故があるとき、又は長が欠けたときは、副知事又は副市町村長がその職務を代理する。この場合において副知事又は副市町村長が2人以上あるときは、あらかじめ当該普通地方公共団体の長が定めた順序、又はその定めがないときは席次の上下により、席次の上下が明らかでないときは年齢の多少により、年齢が同じであるときはくじにより定めた順序で、その職務を代理する。
2 副知事若しくは副市町村長にも事故があるとき若しくは副知事若しくは副市町村長も欠けたとき又は副知事若しくは副市町村長を置かない普通地方公共団体において当該普通地方公共団体の長に事故があるとき若しくは当該普通地方公共団体の長が欠けたときは、その補助機関である職員のうちから当該普通地方公共団体の長の指定する職員がその職務を代理する。
3 前項の場合において、同項の規定により普通地方公共団体の長の職務を代理する者がないときは、その補助機関である職員のうちから当該普通地方公共団体の規則で定めた上席の職員がその職務を代理する。

 

ア 職務代理を置く場合
「事故があるとき」とは、長期又は遠隔の旅行、病気その他何らかの事由により、職務を自ら行えない場合です。
どういった場合に職務代理を置くべきかについて、その期間には特に定めはありませんが、具体的には、その職務につき自ら意思を決定し、かつ、その事務処理について職員を有効に指揮監督し得るか否かで判断する必要があります。

 

イ 職務代理を置いた場合の文書事務手続
職務代理を置いた場合には、その間は、職務代理者であることを明示して、代理者自己の名をもって、行為を行います。
文書の発信者名には「○○市長 職務代理者 副市長 ○○○○」のように表示します。
また、公印は市長印ではなく、市長職務代理者の印を押します。
職務代理の期間においては、本来の市長の名、市長の公印で文書を発することはできませんので注意が必要です。

 

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(5) 事務取扱
市長以外の決定権者に事故があった場合又は欠けた場合に、他の職員にその事務を兼務として取り扱わせることを事務取扱といいます。
事務取扱を置くためには、発令を行う必要があります。
事務取扱により、権限を持つ職が変わるわけではありません。
例えば、副市長が総務部長の事務取扱となる場合には、副市長は、あくまで「総務部長の権限」を取り扱うのであり、総務部長が持っている権限が副市長の権限に移動するわけではありません。
副市長の権限として事務を行うのではないことに注意が必要です。

 

ア 事務取扱を置く場合
決定権者が長期にわたり欠ける場合

 

イ 事務取扱を置いた場合の事務手続
事務取扱を置いた場合には、その間は、事務取扱であることを明示して、事務取扱自己の名をもって、行為を行います。
文書の発信者名には、職氏名を表示するときには「総務部長 事務取扱 副市長 ○○○○」のように表示します。
職名だけを発信する時には、「総務部長」となります。
また、公印は、その行為の権限者(この例であれば総務部長)の印を押します。
事務取扱を置いた期間においては、本来の権限者の職氏名で文書を発することはできません。

 

4 承認・決定の種類
決定権者又は決定関与者は、起案文書の回付を受けたときは、速やかに、必要な事項を漏れなく確認し、意思決定しなければなりません。
必要事項を確認し、起案内容が適切であるときには「承認・決定」を行います。
不適切な点があり修正をさせたいときには「差戻し」を、修正は行わずに、その起案に書かれた事業等を実施しないという判断をするときには「廃案」を行います。

 

(1) 承認・決定
検討の結果、決定案について異議がないときは、その事案を有効なものとして、組織として承認・決定します。

 

(2) 差戻し
決定案に異議がある場合のうち、その事業等は実施するが、内容を修正させる必要があるような場合には、差戻しを行います。
差戻しを行う場合には、どのような修正が必要なのかを、何らかの形で起案者に示す必要があります。
起案者への表示は、文書管理システム上で差戻しの際にコメントを入力できますが、口頭での指示など、その他の方法でもかまいません。
差戻しの連絡を受けた起案者は、その旨を上司に報告し、上司の指示により修正起案又は起案取消を行わなければなりません。

 

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(3) 廃案
決定案に異議があり、その起案に書かれた事業等については実施しないという意思決定を行う場合には、廃案を行います。
廃案を行う場合には、差戻しと同様、その旨を起案者に連絡します。
廃案をした起案文書を元に修正起案を行うことはできません。
廃案は、「起案内容を実施しない」という、意思決定の一つであり、起案自体がなかったことになるわけではないことに注意が必要です。
廃案の連絡を受けた起案者は、その旨を上司に報告し、上司の指示を仰がなければなりません

 

5 承認・決定において判断をする内容
承認・決定を行っているのは、単に起案本文の内容だけではありません。
特に文書管理責任者である課長においては、文書分類や保存期間は適切であるか、情報公開条例上の開示・不開示の指定は適切であるか、秘密文書の指定は適切であるかについても、合わせて、責任を持って承認・決定を行う必要があります。
また、文書取扱責任者(係長級職員)の承認は、文書審査も兼ねています。
したがって、承認に当たっては、文書審査に必要な事項も確認する必要があります。

 

6 代決及び後閲の方法
(1) 代決による処理
決定権者が一時的に不在の場合には、代決権を持つ者が臨時的に決定を行います。

 

ア 代決者登録
代決は、代決権を持つ職員だけが行うことができます。
文書管理システムで代決を行うためには、まず、誰が代決権を持つのかの登録を行わなければなりません。
代決者登録は、本来の決定権者のみが行うことができます。
ただし、職務権限規程等で定まっている代決権者については、文書係があらかじめ登録しています。

 

イ 代決
実際に代決を行うときは、代決権者が、代決対象文書一覧から代決の必要な文書を選択し、代決の処理を行います。
代決対象文書一覧には、決定権者が不在かどうかにかかわらず、代決をする権限を持つ文書がすべて表示されています。
実際にその文書を代決すべきかどうかについては、文書管理システムでは分かりませんので、代決を行おうとする者が判断する必要があります。

 

ウ 本来の決定権者への連絡
代決を行った場合には、本来の権限者に遅滞なく報告する必要があります。
文書管理システムにより代決を行うと、本来の決定権者は自動的に決定後通知者となります。
起案者が決定後通知の処理を行うことにより、決定権者は、浄書後の文書を決定後通知として閲覧できるようになります。
これをもって、本来の決定権者への報告とします。

 

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エ 文書管理システム以外で起案された文書について代決を行う場合
特例起案帳票など、文書管理システム以外で起案された文書について代決を行う場合には、決定権者が押印すべき欄に代決を行う者の印を押したうえで、右わき上部に赤色で「代」と表示します。
重要な事案について代決を行った場合には、押印箇所に「後閲」と書き、事後速やかに決定権者の閲覧を受けます。

 

(2) 後閲による処理
決定権者以外の決定関与者が短期間不在の場合で、処理を急ぐ場合には、「後閲」の処理を行います。
後閲は、不在である決定関与者の次の決定関与者に、先に文書を回付して承認・決定を行わせ、不在だった決定関与者には決定後に閲覧させる行為です。

 

ア 後閲の指定
起案時に、当該決定関与者が不在であることが分かっている場合には、文書管理システムでの回議ルート設定において、当該決定関与者を後閲に指定します。

 

イ 不在者登録による自動後閲
不在となる決定関与者について、文書管理システムに不在期間を登録している場合には、不在期間においては、一定期間処理がないと自動的に後閲になり、次の決定関与者に文書が回付されます。

 

ウ 引上げによる後閲指定
上位の関与者が引上げを行った場合には、引上げにより決定関与を行うことができなかった関与者に対しては、起案文書を後閲させます。引上げの処理を行うことにより、自動的に後閲の指定がされます。

 

エ 後閲になった場合の閲覧
後閲になった決定関与者には、起案文書の決定・浄書後に、決定後通知という形で文書を送ります。

 

オ 文書管理システム以外で起案された文書について後閲を行う場合
回議文書の承認欄に「後閲」と表示したうえで、次の決定関与者に回付し、決定後速やかに閲覧を受けます。

 

意思決定の方法

自治体における意思決定は、文書管理システムにより起案された電子起案文書に、決定権者が決定の記録を残す形(電子決定方式)で行います。
ただし、統括文書管理責任者が認める場合においては、書面による起案に押印をする形(書面決定方式)で決定を行うことができます。
自治体が定めた方法以外で意思決定を行っても、対外的に有効な意思決定にはなりませんので注意してください。

 

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1 文書管理システムを使用して起案された文書について、電子による意思決定を行う場合
(1) 添付文書がすべて電子文書の場合
文書管理システムの承認決定画面において、添付文書を確認し、決定の可否について判断を行い、「決定」、「差戻し」又は「廃案」のボタンを押して、その結果を登録します。
これを「電子決定方式」といいます。

 

(2) 紙の添付文書が存在する場合
紙の添付文書がある場合でも、決定行為そのものは文書管理システムにより行います。
ア 自席に回ってきた、紙の添付文書(表紙として起案用紙を印刷したものが付いています。)を確認します。
イ 起案用紙に表示されている記号番号から、文書管理システムで該当する承認・決定依頼文書を探し、承認/決定などの処理を文書管理システムに登録します。
ウ 起案用紙にある決裁対象者一覧の自分の承認決裁結果欄に押印又はチェックし、次の対象者に回付します。

 

この場合の決定行為はあくまで文書管理システムによる承認・決裁であり、紙の添付文書に印を押しても何の効力も発生しません。
添付文書にチェックや押印をするのは、文書がどこまで回ったのか分かりやすくするためだけに行っているものです。
これは二重に決裁を行っているのではなく、紙の添付文書を見ながら文書管理システムによって承認・決定をしているだけです。
したがって、先に添付文書に印だけを全部もらうような行為は意思決定として全く意味を持ちません。

 

(3) 緊急の場合、説明が必要な場合
緊急の取扱いが必要な場合及び決定者等に説明が必要な場合は、起案者は決定者等に対面による説明を行うことができます。
この場合であっても、承認・決定の登録は、承認・決定者が文書管理システムにより行います。

 

2 紙による意思決定を行う場合
(1) 文書管理システムを使用して起案された文書について、紙による意思決定を行う場合
ア 紙による意思決定を行う場合
文書管理システムにより起案された起案文書については、原則として電子決裁を行います。
ただし、文書管理システムを使用することができない者(議長、その他の行政委員会の長など)が、決定権者などになっている場合等は、例外的に、紙による決裁を行うことが認められます。
これを書面決定方式といいます。
前述のとおり、「紙の添付文書がある。」「説明が必要である。」ということは、紙による決裁を行う理由にはなりません。
このような場合でも、必ず、承認・決定の記録は、文書管理システムに登録することで残します。

 

イ 紙による意思決定の手続
紙による決定を行う場合には、起案用紙にある承認・決定者一覧に、押印を行うことで決定を行います。
紙による決定を行った場合には、起案者がその結果を文書管理システムに登録する必要があります。

 

(2) 文書管理システム以外で起案された文書について意思決定を行う場合
特例起案帳票を使用した起案などについては、文書管理システムを使用せず、帳票の決裁欄に押印を行うことで決定を行います。
これも書面決定方式の一つです。

 

3 起案文書によらずに決定を行う場合
事案の決定は、起案文書により行うのが原則ですが、緊急の取扱いを要する事案又は極めて軽易な事案については、起案文書によらないで事案の決定をすることができます。
(1) 緊急の取扱いを要する事案
起案文書による決定を行う時間のない、緊急の取扱いを要する事案については、起案文書によらず、口頭やその他適切な方法により決定を行うことができます。
ただし、この場合には、後から起案文書を作成し、正規の決定の手続を行わなければなりません。

 

(2) 極めて軽易な事案
「極めて軽易な事案」とは、その決定に関する責任の所在が後から問題になったり、その決定内容の詳細に疑義が生じたりする可能性がきわめて低い、軽微な事案を指します。
例えば、ある事業の実施に関して、その実施に関する主な事項についてはすでに起案文書により決定をしている場合で、更に詳細な作業レベルの判断を行う場合などがこれに当たります。
このような事案に関しては、口頭やその他適切な方法により、決定を行うことができます。

 

4 システムダウン時などの例外的な措置
停電時、システムダウン時など、文書管理システムを使用して起案文書を作成することができない非常の事態における起案の方法については、統括文書管理責任者が別に定めるものとなっています。

 

5 決定の効果
決定を行うことにより、その事案は行政内部の有効な意思として確定します。
一度有効な決定として確定したものについては、容易に変更や取消しを行うことができません。
その内容を覆すためには、同様に起案・決定の処理が必要となります。
なぜなら、一度起案文書により正式に決定した事項について、起案によらずに変更や取消しが行えるのだとしたら、「起案文書による正式な決定」自体の対外的な信頼性がなくなるからです。

 

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