公文書における「あて先」と「発信者名」の表示のルール

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公文書における「あて先」と「発信者名」の表示のルール

あて先

(1)あて先の表示位置
ア あて先は、用紙の左半分にバランスよく収まるように書きます。
1行で表示しても2行で表示してもかまいませんが、2行で表示する場合には、上段に「職名」下段に「氏名」を表示するようにします。 イ 行政委員会、付属機関などの長は、2行で書きます。その場合は、行政委員会や付属機関の名称を1段目、職名と氏名を2段目に表示します。
(2)対内文書のあて先の原則
ア 職名と氏名
市長、副市長は氏名を省略し、職名だけを書くことができます。
部長以下は、氏名を省略し、職名のみを書きます。

 

イ 事務取扱を置く場合
事務取扱を置く場合であっても、氏名を省略するときには、本来の権限者の職名だけを表記します。

 

ウ 同じ内容の文書を複数のあて先に出す場合
各部長、各課長などに同じ内容の文書を出すときには、あて先を「各部長殿」などとすることができます。
このあて先は、該当する職のすべてに文書を出さない場合にも使用することができます。
例えば、保育園には文書を出さない場合でも「各事務事業所の長」としてかまいません。
「所属長殿」という表現は、文書を受け取った方で誰にあてたものか判断に困るので使いません。

 

(3) 対外文書のあて先
対外文書のあて先は、氏名を省略して職名だけを表示することができます。

 

発信者名

(1) 発信者名の表示位置
ア 発信者名は、用紙の右半分にバランスよく収まるように書きます。
1行で表示しても2行で表示してもかまいませんが、2行で表示する場合には、上段に「職名」下段に「氏名」を表示するようにします。 イ 公印を押す場合は、公印の右端を日付や本文の右端とそろえるために、職氏名や職名は公印の幅(3字分)だけ左に寄せます。 ウ 公印を押さない場合は、職名の最後の文字を、日付や本文の右端とそろえます。
(2) 対内文書の発信者名
市長、副市長は、職氏名を書きます。
部長以下は、氏名を省略し、職名のみ書きます。
職務代理者を置く場合には職務代理であることを明示します。
事務取扱者を置く場合は、氏名を表示する場合には、事務取扱である旨を明示します。
氏名を表示しない場合には、本来の権限者の職名だけを書きます。

 

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(3) 対外文書の発信者名
対外文書は、原則として市長名で出します(保健所、福祉事務所、行政委員会等独立した機関として文書を発するときは、その長の名で出します。)
ただし、行政文書の性質又は内容により特に必要がある場合は、副市長名若しくは部長名又は市名を用いることができます。
また、一般照復文書、対内文書その他の発信者は、その事案の軽重により部長名又は課長名を用いることができます。
たとえば、回答文書等では、部長名、課長名などで出すこともあります。
この場合は、原則としては受信者の職名の「格」を合わせた発信者名とします。
対外文書の場合は、すべて氏名は省略しないで、職氏名を書きます。

 

決定権者と発信者名

対外文書は、原則として市長名で出しますが、事案の決定権者と、文書の発信者は異なります。
たとえば部長専決事案であっても、市長名で文書を発することがあります。
補助執行(専決)は、内部的に長の職務の執行を補助して行うことです。
対外的には長の名で執行され、長が自ら行ったのと同じ効果を持ちますので、部長専決の事案について市長名で文書を発しても何ら間違いではありません
内部的にその事案の決定権を市長以外の者が持つとしても、必ずしもその決定権者が発信者となるわけではなく、対外的には原則として市長名で発信するので注意してください。

 

敬称

公用文に使う敬称は、原則として次のようにします。
その他、法令等で様式を定めている場合には、それに従います。
(1) 住民に対する文書
ア すべての文書に「様」を使います。
イ 許可書、命令書にも「様」を付けます。
ウ 会社などの私法人も一般住民と同等なので、「様」を使います。
(2) 国、地方公共団体その他の公法人(公社・公団など)、議会、行政委員会、監査委員、付属機関の長、議員、委員に対する文書
ア 原則 「殿」を使います。
イ 例外 行事の招待状と案内状には「様」を使います。
招待状と案内状は、住民に対しても出す場合が多く、敬称を住民と区別することは難しいので、「様」を使うこととします。
(3) 表彰状、感謝状、賞状
敬称をつける場合は、すべて「殿」を使います。ただし、小・中学生には「君」(男子)や「さん」(女子)を使います。
(4) 付属機関の委員その他に対する委嘱状
「様」を使います(市議会議員と官公署職員に委嘱する場合を含みます。)。
(5) 対内文書
「殿」を使います。

(6) 市側が受信者となる文書
外部から市長に対する文書(申請書・届出書等)の様式を、市側が用意する場合は、規則等に定める各様式によるほか、原則として「殿」を使います。
市長に対する文書における「殿」の利用については、意見が分かれており、自治体によっては「あて」等に統一する方向にあります。「殿」という敬称には、本来目上の人を表す意味はありませんので、外部から市長あての文書の様式に「殿」を使用しても誤りではありませんが、古い言い回しであるとの印象も否定できません。市側が受信者となる文書のあて先については、今後の検討課題でしょう。

 

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