ローマ字の書き方|公用文ルールでの名前の書き方、線の入れ方等

ローマ字の書き方|公用文ルールでの名前の書き方、線の入れ方等

ローマ字の書き方|公用文ルールでの名前の書き方、線の入れ方等

一般的なローマ字の書き方とルール

ローマ字の書き方について統一的なルールはありません。
以下、一般的な書き方を挙げます。

 

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・文頭や固有名詞の初字は、大文字で書く。
・助動詞を除いて、全ての単語は分かち書きをする。
・助詞の「は」は「wa」、「へ」は「e」、「を」は「o」とつづる。
・長音は、shadō(車道)のようにマクロン又はサーカムフレックス(^)を用いて表記する。
・長音は、地名や人名等の固有名詞にはマクロンもサーカムフレックスも用いないことが多く、例外的に「oo」や「ii」を用いて表記するが「ou」や「oh」は原則として用いない。
・「keizai」(経済)のように「ei」は長音としない。
・撥音とナ行を区別するときは、「hon’i」(本位)のようにアポストロフィを用いる。
・ハイフンはできるだけ使用しないが、「Tanaka-san」(田中さん)のような敬称や、Osaka-shi(大阪市)のような都市名に限って使用できる。
・「、」には「,」を、「。」には「.」を用いる

 

公用文のローマ字ルール

公用文のローマ字表記は、一般にヘボン式が採用されています。
いわゆる訓令式にはない「shi」「chi」「tsu」「fu」を用いています。
しかし、必ずしも統一的な基準はなく、各行政分野でそれぞれの方式が採られています。
ヘボン式では、「ヂ・ジ」には「ji」を、「ズ・ヅ」には「zu」を用い、拗音には「sha」「shu」「sho」「cha」「chu」「cho」「ja」「ju」「jo」を用います。
また、ラ行に「l」は用いません。

 

ローマ字での姓名の書き方

ローマ字による日本人の姓名の表記については、令和元年10月の関係府省庁申合せにより、従来の慣行を改め、姓名の順によることとされました。
その際、特に姓名を明確に区別させる必要があるときは、姓を全て大文字として「TANAKA Taro」のように表記します。
このことは2021年東京オリンピック大会で国際的にも実現され、「公用文作成の考え方」でも確認されました。

 

パスポート(旅券)でのローマ字表記

ただし、パスポート(旅券)の姓名の表記については、ヘボン式を原則としつつ、一定のルールがあります。
外国人の姓名表記では「ヴ」は、vuを用いずにbuとし、「ヴァ・ヴォ」はbua buoと表記します。
「ファ・フォ」もfua fuoと表記します。
長音は、末尾の「オオ」に限ってTakatoo(高遠)のようにoを重ねることが認められていますが、途中の長音oo oh uu ouは原則
認められません。サーカムフレックスやマクロン等の長音符号も用いず、大野はOno、優香はYukaとされてしまいます。
撥音の「ン」は、nで表記しますが、「Namba」のようにb m pの前ではmとされます。
ナ行と区別するためのアポストロフィやハイフンの使用は認められません。
促音の「ッ」は、次の音の子音文字を重ねますが、chの前では t を用いてBitchu(備中)のようにします。
なお、初めてパスポートを申請するときは、一定の要件の下、ヘボン式によらなことを申請できるので、oh oo ou uu などは比較的簡単に認められます。

 

案内板などのローマ字表記

通知文などの公用文でローマ字を使うことはほぼありませんが、案内板などではローマ字はよく使用されます。
日本由来の固有名詞にローマ字表記を用いるのは当たり前ですが、かつて道路標識では普通名詞にもローマ字表記が用いられていました。
例えば「郵便局」は「Yuubinkyoku」とされていましたが、最近では道路標識の英語化が進み、「Post Office」と改められています。
その際指摘されるのが、ローマ字と英語の重複です。
例えば「六本木通り」という道路標識は、「Roppongi-dori Ave.」とされています。
「Ave.」は「Avenue」の略で大通りという意味があるので、doriとAve.が重複していると言われることがよくあります。
ただし、これは外国人と日本人が会話するときの分かりやすさを配慮した措置であり、間違えているわけではありません。
このほかにも、「荒川」「東大寺」のように英語化部分を分離することが困難な固有名詞は、「Arakawa River」「Todaiji Temple」というように表記されます。

 

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